2021年6月30日水曜日

映画「ある結婚の風景」のお気に入りの風景

「ある結婚の風景」というベルイマン監督の映画がある。

結婚10年の女性マリアンヌは離婚弁護士をしている。

ある日、仕事で初老の既婚女性と面接をする。
その初老の女性は20年寄り添ってきた夫と離婚したいのだが、生活に何か問題があるわけでもなく、夫が浮気をしているわけでもない。むしろ、生活の面ではうまくいっている。しかし、子供が独立したのを見計らってその女は離婚を申し出る。

夫は、「何が不満なんだ!」とわめき繰り返す。

女は、「この結婚は愛がないから」と答える。
夫が「愛とはなんだ?」と尋ねる。
女は、「愛がないのにとうやって説明できて?」

こんな調子だ。
「でも、私はまだ誰も愛したことはないけど自分には愛することができるはずだ」とマリアンヌに言う。
愛はないけど思いやりやお金や子供はある結婚生活。しかし、愛がないために、何十年も経つとしだいに、すべての感覚が虚ろってきてしまう。ものを触っても、感覚が鈍く、感じれなくなってきている。
そうマリアンヌに言う。

実はマリアンヌは前から疑問に思っていた。
愛?愛なんて必要あるの?結婚生活に必要なのは思いやりの心と慈しみとユーモアと寛容の心、相手へのほどよい期待、それがあれば愛は関係ない、と。そんなものにこだわるから、離婚してしまうんだと。

しかし、マリアンヌは、その女の話を聞いて、はっとする、「わかる気がする」

なぜかはわからないが、何かが足りない。なにか空虚な、あらゆる感覚がうつろって何も感じられなくなる。そんな感じがマリアンヌの家庭、夫婦間でも存在していたことに気がついてしまったのだ。

映画では、説明はここまでなされない。この弁護士は「わかります」という一言と表情だけで語る。
2つのシーンを取り上げてみよう。





2021年6月14日月曜日

自分自身の感情を見つめてみよう!?

みなさん、いかがお過ごしでしょうか?

僕は、最近、ある本を読んで、こんな一節が気になったので、書き留めてみました。





2021年6月6日日曜日

珈琲を通して世界を味わう…

朝から、じっくりとコーヒーを愉しんだ。最近のいろんなことを考え込みながら…


まず珈琲豆の袋を開けて匂いを嗅ぐ。
1. コーヒー豆を引いて、粉になっていく様を愉しむ。
お湯を沸かして、ゆっくりとドリップするときのコーヒー豆がお湯に膨らんで周りに匂いが漂うのを愉しむ。
特に最初に少し注いで蒸らすときのゆっくりした時間を。

2. カップに注いで、匂いを楽しみながらホットでブラックのまま飲んで見る。
次にミルクを注いで、カフェオレにして違いを楽しむ。
その次に、もう一杯注いで今度はウヰスキーを数滴垂らして、嗜む。
3. そうしているうちに、冷めてしまったコーヒーデカンタのコーヒーを今度は氷の入ったグラスに注いで飲む。
そうして、半分くらいまで飲んだアイスコーヒーに、ミルクを注いで、アイスカフェオレにしてまた愉しむ。

こんな感じだ。生まれてきたからには、世界をできるだけ徹底的に味わい、尽くしたい。
例えば、このコーヒーがあなたにとっての日常だったり、散歩だったり、絵画鑑賞だったりするわけで…
いろいろと苦しいことや辛いこともありますが、生きていることはいろんな仕方で世界と関わること。

あなたは世界を堪能できていますか?



【告知】

2021年11月28日(日)15:00〜哲学会

「エロティックorプラトニック? 禁断の恋愛哲学」

気になるけれど、なかなか学ぶ機会がない恋愛哲学。

浪漫たっぷりで魅力的な題材を学んで日常に活かしてみませんか。


2022年1月23日(日)15:00~哲学会

正義・恐怖・狂気 フーコーの哲学で見るバットマン

貴方はバットマンのテーマを知っていますか?

実は少しだけ恐ろしい!?

そんなバットマンを哲学的に見ていきましょう。


講師:安部火韻 参加費:2000円 初心者も大歓迎、オンライン受講も可能。 オンライン講座、哲学会。 哲学に詳しい安部火韻講師が、スライドを見ながらの哲学の講義を行います。 →オンライン受講受付