2018年3月10日土曜日

ポーの大鴉の朗読者リスト

"The Raven" by Edgar Allan Poe
エドガー・アラン・ポーの「大鴉」はさまざまな人たちに読まれてきました。
実は、この詩は今までとても多くの人によって朗読されてきました。
ここで紹介しましょう。

…その前に
 来週、カラスをモチーフにしたイベントで、私はこの大鴉をパフォーマンスを交え朗読します。
★日時
2018年3月16日(金)19:00
3月17日(土)11:00/15:00/19:00
3月18日(日)11:00/15:00
★会場
クロッキーF美術館
(名古屋市昭和区小桜町三丁目20-2)
(地下鉄桜通線「御器所」駅下車、1番出口より徒歩約5分)
ご予約はこちら、https://www.quartet-online.net/ticket/irishcoffee?m=0hedfgd
ぜひいらしてください。

では、これまではどんな大鴉の表現があったのか、見ていきましょう。


BY VINCENT PRICE 

まずは三大怪奇スターのひとり、ヴィンセント・プライスの朗読する大鴉をどうぞ↓
https://youtu.be/T7zR3IDEHrM
ヴィンセント・プライスは、マイケル・ジャクソンの「Thriller」でナレーションを務めたことでも有名ですが、彼は若いころ、ロジャー・コーマン監督のポーの作品をモチーフにした映画に多数出演していました。

 中でも「大鴉」をモチーフとした”The Raven”(邦題:忍者と悪女)という魔法使いの戦いの映画(原作からかなり逸脱した作品だがw)で主演を務め、そのときにも大鴉の一説をパロったシーンを残しています。
The Raven (1963)
←ワインをくれとねだる生意気な大鴉w
https://youtu.be/O_NBFJ4pow8

ヴィンセント・プライスの朗読にはティム・バートンも熱烈なファンであり、明言しているだけでなく、映像で示していました。
 その短編映像、ヴィンセント・プライス本人がナレーションをし、タイトルはなんと「ヴィンセント」!!

 そして、個人的なことですが、実はこの短編アニメーションこそ、私がポーの「大鴉」へ興味を持ったことのきっかけとなった映画なのです。最期の最後まで見るべし。






By 
Christopher Lee 
続いて、これまた三大怪奇スターのひとりである、クリストファー・リーの大鴉をどうぞ。
聞いてわかる通り、音響的な演出が効いており、臨場感あふれるものになっています。
彼は今日の映画としては、「スターウォーズ」のドゥークー伯爵や「ロード・オブ・ザ・リング」のサルマンの役で知られているが、その昔の映画ではドラキュラ伯爵の役で強烈な印象を残しました。
https://youtu.be/BefliMlEzZ8



By James Earl Jones 

なんと「スターウォーズ」のダースベイダーの役であった俳優がこの詩の朗読をしていました!ベートーベンのピアノソナタ第14番嬰ハ短調 作品27-2 『幻想曲風ソナタ』通称、月光ソナタをBGMにどうぞ。


with Moonlight Sonata, read by James Earl Jones
BGMありヴァージョンhttps://youtu.be/VB67148ZGD0
BGMなしヴァージョンhttps://youtu.be/sXU3RfB7308
By Darth Vader
吐息を含めダースベイダーの声で聴きたい人はどうぞこちらをwww
https://youtu.be/OFjWZEvCm68




By 
Christopher Walken 
続いて、これまた癖のある俳優クリストファーウォーケンの朗読を
2006年に刊行されたRyan Priceの絵本のかっこいいイラストと一緒にどうぞ。

BGMの不穏な音楽、謎の旋律が雰囲気あふれ、私は好きでした。
{上の画像は「スリーピー・ホロウ」の首なし騎士役のウォーケン}
*こちらは同じくウォーケンの朗読をストップモーションアニメによって制作された高校生の作品です。↓
Grant Hyde animation(2007)(Read by Christopher Walken)
By Lou Reed 
な、なんと!!ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのリードボーカルにして、ソロでは20世紀ロックの歴史に多大なる影響を残したロッカー、ルー・リードがアレンジを加えて、ライブで朗読しています!!
BGMもかなりかっこよく、歌詞もタバコを咥えるシーンを加えたり、ラストに彼女への想いを強烈に伝えるなど、すばらしいアレンジを加えています。
歌詞はこちら
→ https://www.azlyrics.com/lyrics/loureed/theraven.html
では、どうぞ。
https://youtu.be/tP7EjnbWKsQ
そして、大鴉をテーマに二枚組のアルバム「ザ・レイヴン」まで作ってしまいます。アルバムには、ゲストとして、女優エリザベス・アシュレイは「ザ・ヴァレイ・オブ・アンレスト」を朗読、スティーブ・ブシェーミが「ブロードウェイ・ソング」を歌い、なんと個性派俳優ウィリアム・デフォーがタイトル詩「大鴉」を朗読しています。

By Willem Dafoe 
ウィレム・デフォーは『プラトーン』と『シャドウ・オブ・ヴァンパイア』でアカデミー賞にノミネートした俳優で、ほかに「スパイダーマン」のグリーン・ゴブリンなどやはり奇妙な役を演じています。
ドイツ表現主義映画のカリガリ博士を背景映像にどうぞ!
https://youtu.be/01gXE8orvvQ
「シャドウ・オブ・ヴァンパイア」

続いてショートフィルムを紹介していきます。

By D. W. Griffith 映画芸術の基本を作った「映画の父」D.W.グリフィスが1909年に作った大鴉のサイレント映画を紹介します。
silent movie(1909)
https://youtu.be/fneRe65WIVw


By Peter Bradley

続いて、ピーター・ブラッドリーというアーティストのショートフィルムを紹介します。主人公が強いお酒アブサン(absintheとはそもそも「不在」を意味する)を飲んでいたり、大鴉登場してから思いを巡らすところの演出など、工夫は凝らしてありますが、大鴉の造形がちょっと…。
Writer/director Peter Bradley (2003)
→ https://youtu.be/0K6-wO94-6I



By Chris Saphire
こちらは2011年の大鴉のショートフィルムですが、現代風にアレンジされており、かなり興味深いです。設定が、1959年のハリウッドモーテルに住む映画好きの作家ポーとなっており、そのあたりもおもしろいです。
December 1959
Poe, a young writer, has locked himself inside his seedy Hollywood motel room. 
Astray in his projected memories, he gets a visit from a dark bird named, 'Nevermore.'
主演: Chris Saphire, Anna Healy
監督: Don Thiel & Chris Saphire
https://youtu.be/u_J4S9jbD-M


By Jandzi Lorber silent animation(2016)
言葉を使わずに映像だけで詩を表現した意欲作
https://youtu.be/IyQcKJ57SiM

続いて、音楽を紹介していきます。

by NEVERMORE
「ネバーモア」というミュージカルにもなっていました。

http://nevermoreshow.com
https://youtu.be/nAHrt1XT32E

By 宇多田ヒカル
宇多田ヒカルも"EXODUS"というアルバムの”Kremlin Dusk”という歌で大鴉をモチーフに歌っています。なかなかよくできています。宇多田ヒカルらしさを失わずにこの詩をどのように料理したのか、ご堪能あれ。
https://youtu.be/0e_CCrcSC_E

By Max Fleischer
ポパイのアニメーターが大鴉のパロディ・コメディアニメを作ってましたw
かわいいレイブンちゃんが「ネヴルルルルルモア―ッ」て言うところがかっこいいです。
なぜかレイブンが掃除機売りのセールスマンのふりをして、その隙に仲間の狼が金庫破りをするという原作とは何の関係もない謎の設定です。
↓(animation 1942)
https://youtu.be/3kIoGouQmD8

By The Simpsons

シンプソンズでもありましたwちゃんと原作通りに読んでいます。

ここまで様々な「大鴉」の表現をご紹介しました。
大鴉をモチーフにした映画もあるじゃないかって?それは別の機会に紹介しましょう。映画ではあまりにも、原作の「大鴉」と関係ない大鴉が作られてしまっているのでw

さて、私は来週どんな大鴉をおみせできましょうか?
それは見ての楽しみに
★日時
2018年3月16日(金)19:00
3月17日(土)11:00/15:00/19:00
3月18日(日)11:00/15:00
★会場
クロッキーF美術館
(名古屋市昭和区小桜町三丁目20-2)
(地下鉄桜通線「御器所」駅下車、1番出口より徒歩約5分)
★チケット料金
前売 2500円/当日 2700円
※全席自由、各回40席
詳細Webはこちら、https://irishcoffeetime.wixsite.com/index
ご予約はこちら、https://www.quartet-online.net/ticket/irishcoffee?m=0hedfgd

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