2023年8月17日木曜日

ビッグモーターとマルクス主義

質問: マルクス的視点から見て、ビッグモーターの問題はどのように解決されるべきと思いますか?


そもそも法を守っていないブラック企業に対しては、マルクス主義うんぬん以前に資本主義においても良しとされない。


ビッグモーターは顧客に対し、事故の形跡がある車を隠して販売した。


ビッグモーターは顧客の車に穴をあけて損害保険会社に保険金を不正請求していた。


ビッグモーターは公共の場所に対し、除草剤を労働者にまくよう指示した。


ビッグモーターは労働者に対し不祥事にかこつけて給料を払おうとしなかった。少なくとも遅れていた。


これらが法を守っているとは言い難いと思います。ただ、私も法律にそこまで詳しくないので、詳しい方いればご指摘ください。


逆に言えば、資本主義だろうとマルクス主義だろうと、そもそも法を守らない人がいれば、どんな仕組みの社会だろうと成り立たない。


法を遵守しているのに、賃労働において問題があって、それを解決しようとするひとつの方法がマルクス主義であって、そもそも法を遵守していない企業は、問題とならない。


実際に実現された共産主義国はおいておいて、私が理解したマルクス主義の〈理念〉から言えば、


すべての利益が労働者に還元されなければ、ならない。


なので、真っ先に槍玉にあげられるのは、そもそも資本主義においすら論外であるビッグモーターではなく、資本主義の中では法を遵守しているビルゲイツを始めとする世界の頂点に君臨する上位5%の大富豪たちだろう。

彼らが法の目を掻い潜って節税することで世界中の労働者を搾取していると考える。

したがって、彼らの資産を解体してすべてを労働者に還元することを企てるだろう。


とりわけアフリカは貧しい国々であり、間接的に搾取されているため、その辺に雇用機会とともに還元するのが良いだろう。


しかし、第一に還元されるべきはあらゆる労働している者にその労働量に応じてであるが、第二には、労働の量はもう関係なく、労働できない障害者や仕事できない無能の人を含め、全ての人に還元されるべき世界を理想として考えている。格差の原因そのものを消す。そのためには壊さなくてはならないものがある。国、金、私有財産。


そして、世界のすべての労働者が立ち上がり、世界革命が行われた暁には、もはや国も金も私有財産も存在しない真の共産主義の共同体ができあがる。

国、金、私有財産、といったものがこの資本主義的に搾取する仕組みを作り上げているのだから。


最終的には、この辺までぶっ飛ばないとマルクス主義はね。ビッグモーターの問題など問題ですらない。

【1月21日 AFP】世界で最も裕福な26人が、世界人口のうち所得の低い半数に当たる38億人の総資産と同額の富を握っているとの報告書を、国際NGO「オックスファム(Oxfam)」が21日に発表した。拡大する一方の貧富の差を是正するため、富裕層への増税が必要だと各国政府に強く求めている。

これは2019年の記事ですが。


質問: マルクス主義は労働できない人にも還元するんですか?それは『還元』なんですかね?


宗教はアヘンだと言ったマルクスですが、


私有財産と労働による獲得の権利はそもそも宗教的な正当性しかありません。

ロックが私有財産制の正当性を聖書をもとに打ち立て、リカードがそれを基盤として労働価値説へと発展させ、その先にマルクスがいます。マルクスも最初は労働価値説において考えますが、究極的な理想としては地球上のすべての財産は誰のものでもない。ということらしいですね。

より小規模な 原始的なコミュニティであれば財産の共有は可能なんでしょうがねぇ

しかしこれは経済という互いに同意した上での物々交換の結果であって

北斗の拳みたいな強奪じゃないですよね

はい、法に違反したビッグモーターのような事例以外、大抵すべてはそうです。

サーカスだって、奴隷契約を奴隷と結ぶ。(というシーンをハリウッド映画で見ました)


質問: しかし契約があったとしてもそれは不当と認めるとセックスした男女において「あのとき私は実は嫌だった。レイプだった」と主張する女性のような存在を生みかねません?自己責任の否定というか



生みかねません。


アメリカのユダヤ人大富豪らからしたら納得できないと思いますよ。


ユダヤ人はアメリカへの移住が遅かった。また、差別もされていたため、仕事がなかった。

そこで作り出した仕事が3つ。

ジャーナリズム、金融、ショービジネス。

すると、この3つが当時の世界を席巻するような大儲けの仕事となった。


裕福なユダヤ人たちは、黒人差別是正を拒む。

「俺たちだってかなり差別された。一度も優遇されたことはない。しかし、金を稼いだ。いまや黒人だって俺たちと同じように勤勉に賢くやれば儲けられるはずだ。それをしないのは黒人たちが馬鹿で怠け者だからだ。やつら自身の責任だ。

それを格差是正といって、俺たちが稼いだ金をやつらにくれてやるな。それは話が違う。」

しかし、自己責任論は、ブラック企業が搾取しやすい装置でもあります。

「それはあなた自身の責任だ」と言って、いくらでも搾取できますから。

宗教において、「信心が足りないからあなたの責任だ」と言うのと同じものです。


いずれにしろ、こういうものはどちらも極端なので妥当なところで折り合いをつけるものではないでしょうか?


ともかく、マルクスを語ると人は熱くなりますね。
理念に生きる!情熱的!

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