大鴉がいる
私はそれをみた
サッ・・・
突如、わけのわからない不安が襲う
教室にはたくさんの人々
生徒二人は前でプレゼンテーションをしている
しかし、私は見た
窓の外に大鴉を
ばたり ばたり
「・・。」
私にはやらなければならないこと、やりたいことがたくさんある
しかし、それらは頭の中をぐるりぐるりとのたくりまわし
私を押し潰そうとする
ピキッという音がした
私が押し潰された瞬間だ
「無い」が生まれた瞬間だ
そして私はそれを見た
真っ黒な大鴉が
真っ黒な大鴉が
そこにとまっている
「・・・・。」
私以外は誰も気づかない
そいつは私の心の穴に
首を突っ込み
中にいる生まれたばかりのひなに
虫を与える・・ウジ虫を
心がひなの糞で埋まっていく
底が臭く腐っていく
ああ厭だ
「・・・・・・。」
だが私は黙っている
大鴉がせっせとウジ虫をひなに与えるのを
私はただそれが来るのを待つしかないのだ
闇が来るのを
闇が全てを飲み込むのを
闇が無でさえ飲み込むのを
ひながなきわめいている
ひぎやあひぎやあひぎやあひぎやあ
「・・・・・・・・・・・・・・う・・っ・・・。」
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