2024年7月26日金曜日

初の海外公演、スペインへの旅

今回、初の海外公演にて、スペインへ行ってまいりました。

あまりに日差しが強いのでサングラス必須です!


今は帰国し、帰りのバスの中ですが、日記のような記録として書き残しておきます。


海外へは大学時代にドイツへ短期留学で二度、行ったことがあるので、今回で三度目です。

名古屋には、クセックACTという老舗の劇団があり、私は四年前から出演を予定していましたが、コロナで四年間延期しており、今年にようやく名古屋公演とスペイン公演に辿り着けました。




滞在は4泊でしたが、行き帰りにそれぞれ1泊ほどかかるため、旅は1週間かかりました。それも、ただの旅行ではなく、公演のために行くので、稽古はもちろん小道具や衣装なども持っていかなければなりません。そして、スペインに持っていけないものは、現地で用意されたり、舞台監督(やスタッフ)が現地で作らなければならないのです。


まず最初に名駅に劇団員や座組みで集まり、バスに乗って関西国際空港へと向かいます。


● 公演をともにする仲間と深く知り合う

バスの中では、今回スペイン公演で音響操作を担当する中川さんと隣になりました。

中川さんは、長くクセックの公演の撮影などをしており、私の父と同じくらいの年齢で、仕事はテレビCM関係の撮影の会社の社長さんで、仕事で日本各地をあちこち移動している方で、その話や昔からの劇団クセックの話を聞いて過ごしました。非常にエネルギッシュで物怖じせず、たくさん話される快活な方で、日本の各地を精力的に回る仕事にすごさを感じて憧れました。特に、ハリソンフォードとユーミンとの対談を撮り、そのときにハリソンフォードが中川さんを含めてスタッフに丁寧に握手をしてくれた話やさまざまなレジャー施設やCMを依頼した会社を撮影のために訪れた話などは私をワクワクさせました!

コネができたので、もしやこの仕事に関わることになるかもしれません!


また、スペインから日本に忍者修行をしにくるスペイン人の友人ホセさんの話も聞きました。中川さんの交友関係にはおもしろいものがあり、甲賀流忍者を正統に継承した日本人やスペインからそこへと忍者修行しにくるスペイン人のことを聞いて、伊賀に住んだことがある私としては非常に興味深い話でした。

今も、交流を続けているとのことで、私も今や連絡を取っていない昔の海外の先生や友人と連絡をとりたくなりました。


● 円安とユーロの印象

さて、関空(関西国際空港)に到着してからがまた大変です。

お金をユーロに両替したのですが、円安のため、1ユーロが180円と高くつきました。

私がドイツに行ってた時は、確か120円くらいだったと記憶しています。

前もって聞いてはいましたが、実際に両替したときに「え、これだけ持ってきてたったのこれだけ?!」と身をもって実感しました笑

例えば、かつては4万円で330ユーロでしたが、今は4万円もっていっても、たったの220ユーロです。

そして、かつて留学のときも感じたことですが、ユーロのお札は円よりもデザインが軽く、マルクに比べて荘厳さがなくて、おもちゃみたいな感じがあります。


● 最初のトラベル・トラブル 〜機内持ち込み〜

今回は、劇団の仲間だけでなく、毎回クセックに協力し、また私ども交流してくださる2人の女性、浅井さんと下村さんも同行します。2人とも祖母と同じくらいの歳の方です。

私はおばあちゃんたちからモテモテですw

関空では、その2人と円安の話をしつつ、うどんを食べて過ごしました。

が、ここで大変。


私は、虫よけ用の薬の200mlの液体スプレー(700円ほど)をトランクに入れてきたのですが、液体はすべて機内持ち込みで、しかも100mlの容器に入れなければならないという情報を耳にしたのです。

(実は、最近では世界的に床ジラミが流行っているという情報と、何度かスペインへ滞在した話を聞く限りでも、スペインのホテルでシラミが発生していて大変だったため、あらかじめ虫対策を講じるよう言われていたので、虫除けを持ってきたのです。)


いそいで、容器だけ売っていないかと関空の薬局を訪れましたが、たかたか容器の値段がひとつ500円!もします笑


さすがにそんなには使えないと、R1ヨーグルトの飲むタイプを二つ買って飲み干し、そこに移し替えました。ただ、R1ヨーグルトの容器は110mlだったので、容器の外装は外しておいたのですが。


これなら行けるだろうと、手荷物検査に臨みましたが、、、、!!

容器に100mlの表記がないものは持ち込めないと、

呆気なく回収されて終わりました(涙)

容器にマジックで100mlと書いたら良かったのか!?w


ただ今回スペインのホテルはベッド含めとても清潔でシラミが出ることはなかったので、結果オーライでした笑


● スペイン語の勉強の日々


中継地のドバイでは、中川さんとスペイン語の話をしたり、ドバイのお土産を見て過ごしました。


私はヨーロッパにおける言語全般に興味を持っており、さまざまな国の言葉を語源から調べたり比較対照するのが好きなのですが、それは大学の頃からでした。


大学時代にドイツ留学をしたことがあるため、ドイツ語と英語はある程度できますが、スペイン語は大学時代に興味を持って辞書と教本を買って少し読んだだけで積読されていました笑

そして、いよいよそれが活用される時が来たのです。


旅行用のスペイン語の本、スペイン語の歌、スペイン語での読書(スペインの哲学者オルテガの「大衆の反逆」)を通してあらかじめスペイン語に触れておきました。


そして、飛行機の道中では、映画「オッペンハイマー」を、帰りは「ウィッシュ」を、英語、スペイン語、ドイツ語、日本語で繰り返し戻しながら、勉強しつつ見ました。見るペースがあまりに遅いため、最後まで見れませんでしたが笑笑


● スペインとカルチャーショック


今回は、滞在期間が短いため、バルセロナもマドリードも観光することはできずに、ほとんどはアルマグロで過ごし、後はマドリード空港に向かう途中で30分だけチンチョンという街を訪れたくらいです。

しかし、それでも十分すぎるくらいにスペインを楽しむことができました。




今回訪れたのは、スペインのラマンチャ地方のアルマグロという街でしたが、


ラマンチャ地方は小説ドン・キホーテの登場人物ドン・キホーテの出生地で、



アルマグロという街には世界最古の劇場があり、国際古典演劇祭が毎年行われています。




こちらがその世界最古の劇場、ステージに立たせていただきました!
たまたま演出の神宮寺さんと記録撮影の大石さんたちが来ていて、撮影の班の一員として無料で入ることができました!!



まず、スペインに来て驚いたことは、夜22時になっても明るかったことです。サマータイムに加えて、日照時間が長く日射しも強いため、シエスタをする理由が分かりました!

スペインは日中40度近くまで暑くなることもあるけれど、空気が乾いているので、汗もかきずらく、木陰は過ごしやすいのです。


一方で夜は真夜中まで広場に多くの人が溢れテラスで飲んでいます!

アルマグロにはマヨール広場という広場があり、

23時になってもあっちでは飲んでいて、こっちではマリファナ吸っていて、また別のところでは子供たちが遊んでいます。

一言で言うとカオスでした笑


ということは、昼はシエスタで読書して、夜は饗宴できるという意味で哲学するのに最適かもしれません笑笑

*「饗宴」とは、「飲み会」を意味し、哲学者プラトンの著作名で内容は飲み食いしながら、哲学について話す内容になっている。古代ギリシャ語では“シンポシュオン“ と言い、シンポジウムの語源にもなっている。



● 公演へのスペインの人々の反応

7/7

昨夜が千秋楽でした。

そして、千秋楽は客席は満員でした。

終わった瞬間、カーテンコールの明かりが点く前から拍手とフラボーの嵐、スタンディングオベーションで、何度もステージに戻って礼をする長いカーテンコールでした。

ドン・ファン役の主演の山田さんはカーテンコールでお客さんとなんとケータイの自撮りをし、みんなも一緒に映りました!!

ナイスアイデアです!


さらには、芝居の後に、街の広場へ行くと、

何人もの人に「芝居見たよ!よかったよすばらしかった!

と、スペイン語や英語で昼でも夜でも声をかけられます!ポーランドから来た方もいました。

同行した通訳のだんばらさんによると、「ドンフアンをこんなふうに演じるなんてすごい」「会話のシーンでも観客のいる前を向いて話すため、観客にものすごいパワーが伝わる」などの反応があったと聞きました。

役者として冥利に尽きるとはこのことか!としみじみ感じました。



写真は、帰国最後の日に遭遇した陽気な見知らぬスペイン人たち。

初日はサッカーの対ドイツの試合が20:00まであったせいなのか、客入りが少なくてガラガラでしかも、途中で帰る人もあって、心配だったのですが、千秋楽の反応が良くて本当に良かったです。


演劇かサッカーなら、やっぱりスペイン人はサッカーなのかな笑笑


写真は打ち上げ時の巨大パエリア!



● ルーリードの”Perfect Day”がテーマのスペイン旅


https://youtu.be/wP-uxfmD6dc?si=MhDjLez-O2AHMlwI


スペイン、初の海外公演ですが、私の心には何故かルーリードの"Perfect Dayが流れていました。

そもそもあなたはルーリードを知っていますか?


アンディ・ウォーホルがデザインしたヴェルヴェットアンダーグラウンドアンドニコというバンドのファーストアルバム、通称バナナアルバムのリードボーカルで、ソロになってからもロックの伝説を作り上げた人です。


私はこのアメリカのミュージシャンを父に勧められて知りました。


さて、

旅の初まりでは、飛行機の中で映画「Perfect Days」を見て、すぐにお父さんに薦めたくなり、すぐにラインしました。


というのも、この映画はヴィムベンダース監督で、役所広司主演の映画で、明らかにルーリードの曲「Perfect Day」にインスパイアされて作られたような映画で、しかもおもしろかったのです。


そして、スペインに着いて、ルーリードと写真を撮りました!


え?どういうこと?!

実は、劇団が雇った通訳の人に案内されましたが、何とその通訳の日本人男性の方がルーリードにそっくり!!

というわけで、その方と写真を撮りました。ルーリードは何年も前にお亡くなりになっていますので会えません。


最後に、スペイン国立の劇団の古典の芝居を見たのですが、そのラストシーンで、登場人物が全員でPerfect Dayをハミングで歌ったのです!!! 


ただ残念なことに一緒にスペインに来た人のほとんどはルーリードを知りませんでした。ルーリードに似てる通訳の人だけ知っていました!

そこで、他の人にもルーリードを布教しておきました笑笑

スペインでの日々はまさにperfectでした。


● 友人作りとジャパニメーション

ハイキュー大好きな高校生くらいのコロンビア人女性と、ジブリ好きすぎて身体に刺青までしてしまっているドイツ人男性と出会いました。

どちらもたまたま飛行機で隣になった方で、インスタグラムを交換してくれそうです。


● 手紙を書く

12人に手紙を書きました。親戚4枚、親2枚、職場の同僚4枚、哲学友人2



● お土産

漬物、茄子の酢漬け(ピクルス)、チーズのオリーブオイル漬け

タバコ、フォルトゥーナ、黒タバコのドゥカド

ビール(セルベサ)、マオ、ガリシア



● 日本車や日本製品

トヨタのランクル、ニッサン、スズキ

三菱フォークリフト

三菱電機の看板


● ドバイの物価


アサヒビール2000円くらい。

高いですw

レモネード

チャコールで色がつけられた不味いブラックレモネードや、化粧品や香水の香りがついた色水としか言いようがないピンクのレモネードが売ってあり、飲んでみました!




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